2022-08-03から1日間の記事一覧

丸山眞男

『日本政治思想史研究』(1952) 徳川時代の思想史の展開について 近世儒教の発展における徂徠学の特質並にその国学との関連 近世日本思想における「自然」と「作為」→制度観の対立 国民主義の「前期的」形成 徳川封建社会を支配していた朱子学的思惟様式を…

小林秀雄

関東大震災後に知的空間へ登場 ※和辻・津田・村岡などによって日本に「思想史」という学問が確立しようとしていた時期 近代西洋に端を発する科学文化の圧倒的な影響の中で日本における思想的営為のあり方を真剣に模索 丸山眞男の近代日本における思想史的方…

西田幾多郎

純粋経験 自他の区別がなく、直接的・具体的な経験(主客未分な状態) =真の実在 ※西洋哲学 世界を主観と客観、個体と普遍のように相反する2つに分けて考える二元論 絶対無 すべての形あるものを生じさせる根源的存在 形をもたない純粋な作用(→場所の論理…

吉田静政

家族主義的国家主義 よく親和した家族の延長線上に美しき家族国家の実現を理想とする 特殊即普遍主義 多即一主義 多が一に収斂してゆく 多=国民 一=天皇(最高の倫理道徳の充溢した人間の本質) ※一に吸収されることはない 同円異中心説 同円 特殊に見える…

和辻哲郎

二つの顔を持つ思想家 ①「近代」主義者 国民国家の擁護 個人主義を否定し、国家への奉仕を要請する 戦争の流れに同調する ②反「近代」の哲学者 『倫理学』『風土』 人間存在の時間性を重視したハイデガーを相手どる 人間存在の空間性を重視 近代的原理の解体…

村岡典嗣

『本居宣長』 「平田篤胤の神学における耶蘇教の影響」 平田国学におけるキリスト教の影響 国学に関する戦前の優れた業績と戦後の不当な冷遇 国学に言及を憚る戦後の思想風土

津田左右吉

記紀批判 厳密な文献批判的研究 戦後の日本古代史学の画期的な「共有財産」となる 津田自身の尊皇心がその貫徹を促進した面と促進した面がある 中国古典研究 津田のナショナリズムによる歪み 『文学に現はれたる我が国民思想の研究』 「我が国文学の上に現は…