浅見絅斎
『靖献遺言』
中国の忠臣義士の行動について記した書物
正統の王朝に忠義を尽くし、敵対者には徹底的に抵抗した人物たち
忠義の対象は正統性の有無だけで決まり、自分の利害はもちろん、その反抗が世の中のためになるかどうかも全く考慮しない
・屈原
・諸葛孔明
・陶潜
・顔真卿
・文天祥
・謝枋得
・劉因
湯武放伐論の否定
革命を絶対的に否定
人民は決して君主(日本の場合は天皇)に反抗してはいけない
日本において正統性のある唯一の存在は天皇
天皇=絶対的座標軸
↑「絶対」という思想が日本で初めて成立
個人規範の徹底
日本人的予定調和説
個人が規範的に絶対正しいことをやれば、社会全体がうまくいく
組織論が欠落
→組織論を欠いた儒教という奇妙な思想
〔参考文献〕
小室直樹『歴史に見る日本の行く末』